観葉植物は本当に太陽光が好き?嫌い?日焼けした肌との共通点

美容ライターが観葉植物との出合いで、肌のお手入れと美肌維持の共通点に新たな世界を見出しました。
水のあげ方も太陽の当て方も、正しい方法や知識ゼロの初心者が、コトハの谷奥代表のご指導により、観葉植物のアドバイザーレベルの知識を取得。
「植物は生き物」という考えを軸に、美容と植物のある暮らしのすばらしさを、コラムでご紹介します。

 

 

家のポトスが順調に育っているのを観て、気分が明るくなる毎日。
購入した時はコロナ禍で心身疲労のピーク。
無意識のうちに選んだのが花のない緑のみの観葉植物でした。それまでお恥ずかしながら、水やりも光の当て方も自己流。
ある時、コトハ代表の谷奥さんに緑と心の豊かさを伺い、「植物は生きもの」。
育てて管理をするためには、いかに基礎知識が大事かを知りました。
観葉植物に関心がある皆さんに、初心者の私でも理解しやすく楽しめる基本を、
ぜひご参考にしてみてください。
今回は、「太陽の光」がテーマです。

 

 

観葉植物と人間の身体

 

観葉植物の知識を1つ1つ身に着けていくと、美容家として外すことができない「人の身体と心と肌の関係」と、「植物の働き」がとても似ていることに気づかされます。
以来、特に屋内の植物から目が離せなくなっています。

興味がわくと、この言葉ってなんだっけ?
と意味や働きを知らないこともたくさん出てきました。
基本的なことをスルーすると観葉植物の生育にも影響がある…
まずは光をメインテーマにリサーチしました。

 

植物は強い光を好むとは限らない

 

植物と関連して「光合成」という言葉がよく出てきますが、そもそも光合成って何?
えーと、二酸化炭素を吸って酸素を吐く……
それはそうですけど、わかりやすく説明しますと…

 

<光合成とは>
植物に太陽やライトなどの光が当たると、葉で栄養分を作りエネルギーを生み出す働きのこと。

 

<光合成がおこなわれる場所>

植物の細胞の中にある「葉緑体」で光を吸収。
緑に見えるのはその色の影響によるもの。

 

<光合成に必要なもの >
●水    :根から吸い上げる。
●二酸化炭素:葉の裏にある気孔から吸う

 

<つくられるもの >
でんぷんと酸素。

 

つまり植物にとって適切な光があれば、自分で栄養をつくって成長できるというわけです。

 

観葉植物を放っておかないで!実はデリケート

 

観葉植物って丈夫だから毎日、日に当てなくてもいいと思っていたら大間違い!
しかも強い光を好むものもあれば、苦手なものもあるということ。
植物の専門家の谷奥さんは、
観葉植物がどんな光を好むのかは、長く育ってきた環境が基準になる
とおっしゃいます。
原産地が亜熱帯という強い太陽光を浴びて育っても、その後、太陽光を遮光したハウスで長く育っていれば、強い光が苦手になっているとか。
それを知るためには購入時、店員さんに聞いてみましょう。
どこで長く育ったが「光の与え方」のポイントです。

 

 

日焼けするとシミが!植物も日焼け、葉焼けします

 

美肌になりたい。
どんな人でもうるおい、ハリ、シミのない透き通る肌に憧れます。
しかしながら加齢による老化をはじめ、シミ、シワ、たるみの原因の80~90%の原因は「光老化」による紫外線が原因と言われています。

直射日光や窓ガラスを透過する紫外線に当たり続ければ、日焼けしてダメージを受けますが、では植物はどうなの?という疑問。
先ほどの強い光が苦手な植物に、直接光を長く当てれば葉焼けします。
しかも植物と光の距離が近いほどダメージは大。
夏場の直射日光に2時間ほど当てていると、葉が茶色くパリパリになります。 光を当てすぎが原因の可能性あり。
レースのカーテンを引くなど、環境を整えてあげましょう。

 

紫外線A―波 B―波の影響は?

 

美容家ならではの疑問。
植物の日焼けならぬ葉焼け。人に置き換えてみたら……
太陽の光の強さと照射時間で、肌の影響に差が出ます。
1秒でも強い光が当たれば、肌に受けるダメージが大きいことは理解できますね。

日焼け止めを使う時、紫外線A―波と紫外線B-波をどれだけ防げるのか、SPFの数値とPAの+の数を指標にするでしょう。
どれだけ皮膚の中に浸透するのかで、ダメージがかわってきますからね。

 

 

植物の紫外線の影響

植物は紫外線の影響をどのように受けるのか。
調べましたが、皮膚のように具体的なものを見つけることができませんでした。
とあるデータによれば、紫外線―A波が芽の成長や、赤紫色の色素(こちらではアントシアニンとありました)の合成を促進させる効果があり、皮膚ダメージのような有害はないという情報も。
ちなみに美容ではお肌の大敵と言われる一方で、紫外線に当たると骨を丈夫にするビタミンD活性になる効果も。100%悪者扱いする必要はありません。

 

 

植物と美容が密接な関係にあるということ

 

仕事柄、化粧品に携わっていると、製品が完成するまでの実験や製作工程、データ調査を
知ることがあります。
植物の中にある紫外線を吸収する性質に着目し、製品化に向けた研究も進んでいます。
こちらでは観葉植物と紫外線の影響がテーマですが、美容という観点から関心を持つおも
しろさを私自身体感しています。

 

まとめ

観葉植物=太陽の光が大好きだと思っていたら、そうとは限らないということ。
私たちの肌と同じように紫外線の影響でダメージを受けないよう、部屋の環境を整える心がけをしましょう。