観葉植物の管理とは「水やり・日当たり・風通し」をアプローチ

コロナ禍で自由に外出できなかったころの、ストレスとその蓄積。
解消の仕方はぞれぞれですが、なかでも小さな植物の緑の葉が成長する姿から生命力を感じて癒されると、観葉植物を購入する方が年々増えています。
初心者さんが必ず悩む、観葉植物の枯れ問題
どう解決したらよいか、コトハの谷奥代表が語ってくれました。

 

 

店頭で「観葉植物を買いたい」というお客様との会話のなかで、心から癒しを求めていることを痛感することがよくあります。
手にされて少し経ってから、「だんだん枯れてきたんです」という声……
私がお伝えしたいこと、それは植物が枯れるとは、水やりの失敗以外では環境が悪いから弱ると思ってください。

 

観葉植物が弱り、枯れる原因

 

ではなぜ観葉植物は弱り枯れるの? 
弱るまえに予防、環境改善しなきゃ!私は「観葉植物は生き物ペットと同じ意識で育ててほしい、付き合ってほしいという思いから、すぐに枯らさないためにできることを追究。
結果それが「観葉植物を長く楽しむ秘訣」になることがわかりました。
その核となるのが「管理」です。
今回は、屋内にこだわって観葉植物の「管理」をテーマに解説しますね。

 

観葉植物の管理人さんになってみよう

 

観葉植物の管理… アバウトな感じですよね。
わかりやすくいうと、植物を部屋に置いた日から、植物の管理人さんとしての意識を持ってほしいと思ってください。
家族とかパートナーのように大切にすることももちろんですが、植物の場合、管理次第で元気がそうでないかが決まります。
ポイントは主に2つ。

●管理するのに必要なもの

●管理の仕方

その方法は、子供のころ理科の授業で学んだことをベースにするとスムーズです。
ではさっそく、見ていきましょう。
(写真:コトハ店内

 

植物は呼吸をしています

 

観葉植物は生き物」と言ってもピンとこない…
そうであればイメージしてください。
植物は呼吸しています。
そう!人と同じように酸素を吸って、二酸化炭素を吐いています。
植物が呼吸している部位は、「気孔皮目呼吸根」です。

呼吸によって葉を増やしたり、枝が太くなる時に必要なエネルギーを生産しています。
ちなみに「光合成」では、二酸化炭素を取り入れて酸素を出しています。
そう!co2削減にも役に立っているのです! 
その働きで栄養分をつくり、成長と生命を維持しています。
植物は生きてる、リアルに捉えることができましたか?

 

植物って神秘的!呼吸と光合成のほかにも

 

植物の呼吸とか光合成って、子供のころ理科で学びましたよね。
観葉植物と楽しく長く付き合うためには、生理現象の活動や働きの理解は大事です。
そこであと1つ。
植物は「蒸散」もしています。
根から取り入れた水分は水蒸気となって、葉の気孔から出ていきます。

人間の発汗や体温調整、水分調節のような役割をしています。
部屋に何気に置いていた観葉植物が、実は神秘的。
今まで眺めていた緑が違って見えてくるでしょう。
管理を担うって、いろんな楽しみ方があるんですよ。

 

植物は「水・光・風」が整った環境で管理

 

植物の「呼吸」「光合成」「蒸散」を、植物の生理現象とか営みと表現することがあります。
その活動が快適に行われるために、絶対的に必要なのが、「水」「光」「風」の3要素です。
しかもどれか1つ欠けても快適に働きません。
3要素のタッグとバランスの良さがとても重要です。
そのなかで「風」の大切さ、必要性さえ知らなかったという人が驚くほど多いのが事実です。
3つの関係を記憶し、それぞれの役割を把握しておくと「管理」しやすくなります。

 

<水>
必要な酸素を供給・高温時に株や土などの温度を下げる

<光>
光合成(光を浴びて水と二酸化炭素を使い、栄養をつくってそれを利用して成長)

<風>
空気の循環・土の蒸れ対策・害虫防止

 

 

水やりと風の当て方 何を基準にすればいい?

 

植物によって水の与え方、光の当て方、そして風は?という疑問。
それは植物によって適したものが異なります。
お店でお気に入りを見つけたら、店員の人に
その植物がどこで生産されたんですか?
「どんな環境に順応しますか?」 と質問してみましょう。

例えば亜熱帯地域のような強い光を浴びて育った植物でも、専用ハウスで時間をかけて育成された観葉植物は、強い差しが苦手だったりします。
丈夫そうに見えても、直射日光を好むとは限らないのです。
お育ち(生産)は屋内で育てるのには大変重要になります。
(写真:コトハ谷奥代表

 

生産された環境に近づける努力を

専用ハウスで育ってきた植物は、屋内環境に順応しやすいという特徴があります。
「どこでどのように育ってきたのか」を知ることができれば、それに限りなく近い環境に整えて管理することができます。
専用ハウスで過ごした時間が長ければ、屋内でも育てやすい植物、という判断基準になります。

 

環境を考えてどこに置くかを決めておく

 

観葉植物の管理のポイントは、自宅に置く時、部屋のどこに置くかを決めておきましょう。日当たり、水やりがしやすい、そして風通しが良いかどうかを考えてから、観葉植物の種類を選ぶと管理がしやすくなりますよ。

 

まとめ

今回は、観葉植物の管理をテーマの軸に、営みに必要な3要素と管理の整え方をご紹介しました。ポイントは「長く育った環境に近づけて管理」です。 屋内で観葉植物を管理する時に悩んだら、記事を読み返して役立ててくださいね。

京都 植物専門店COTOHA