育てやすい植物=順応している植物です

今観葉植物の育て方、選び方など いろんな情報がSNS等で拡散していますね。

どの記事が正しくて、誰の言っている事を信用して観葉植物を購入すればいいの?

と思われるのも当然です。記事、人によってオススメの観葉植物、育て方が違うから。

SNSの記事、人を信じて購入したが1ヶ月もしないうちに弱ってきて枯れてしまった。

そして、枯らしたのは自分が悪い、私には、観葉植物は無理と思ってしまうのです。

そんな経験をされる方が非常に多いのです。

そこではっきりと言いたい

⇨そうじゃないのです!貴方だけの責任ではなく販売側の責任もあるのです。

 

そこで、cotohaとしては枯らす人を一人でも減らす為に

枯らした原因の追及に取り組んでいます。

枯れるのには、様々な要因が考えられますが、原因に対する対処法が分かっていれば

同じ失敗(枯らす)を繰り返すことはありません。

枯らす原因としては、

1、人的な要因(水やりの失敗)

2、環境不適合(光、風)

3、お育ち(生産環境、寿命)

と考えています。

1、2は別で詳しく説明致します。

今回はその中の1つ 3、お育ちについて

私たち販売側と生産側の反省すべき点とどうすれば良いかを詳しく説明します。

お育ち=生産地、店頭でどれだけ順応(慣らしているか)させているか?

そもそも観葉植物は屋外の植物で直射日光をしっかり当たって育っている植物を

      生産者のハウスで太陽光を1/5程に遮光して育てた植物のことをいう)

cotohaは、生産環境の重要性に気付き各生産者さんのデータを収集して

植物別でなく生産者別の品質基準を提案できる準備をしています。

観葉植物の品質ラベルを作り買う人がわかりやすくします。

その為に協力生産者さんを増やして順応した商品をラベル化します。

 

品質ラベルができるまでは、まだ時間がかかりますが数値は出ています。

このデータを元に今の販売植物に対しても的確なアドバイスをしていきます。

cotohaスタッフに相談ください

今回の内容の結論を先に言います。

順応させれば、どんな植物でも育てやすくなり

 自分の好みの植物と暮らすことができます。

その為に今の植物の順応レベルを知ることです。

 

さて、本題に入ります。

観葉植物の人気10種には入る

フィカス 系の観葉植物の3種です。

ウンベラータ

ベンガレンシス

アルテシーマ

SNSなどでの育て方の説明では、ほぼほぼ同じです。

間違いではないのですが、

種類によっても少しずつ植物が好む照度も温度も異なります。

この3種でいうとアルテシーマの葉は斑が入っていますよね。

斑入りの植物は比較的光を好む傾向があります。

この3種であれば、同じ生産者の環境で育った植物の場合

室内での管理しやすい順番で言うと

1、ベンガレンシス

2、ウンベラータ

3、アルテシーマ

になります。

 

でも

「3種とも同じ照度の所に置いていて普通に育っているよ!」

という方も多いでしょう。

それは、その置いている環境が3種の弱っていくラインをクリアしているからです。

   弱っていくライン=光補償点(植物が生きていくギリギリのライン)

同じ植物、同じ場所でも照度不足で枯れる植物と枯れない植物の違いは光補償点の差です。

1つ順応している例をあげると、

薄暗いオフィスでも数年枯れずに育っている植物ありませんか?

それは置かれる環境でその植物が順応しているのです。=慣れているのです。

慣れている=光補償点が下がります=暗い所でも生きていけます。

 

まとめると

『観葉植物は置かれた環境に慣れようとする』

ということです。

植物も人と一緒で適応能力があるということです。

窓際の明るい場所でないとダメと決め付けないで下さいね。

そもそも観葉植物は、外の植物、それを室内でも管理できるように生産者のハウスで

遮光して弱い光でも育つように順応(慣らした)植物です。

どんな植物も順応させることができるのですが

もう1つ順応させるための大切なポイント

『ゆっくりと環境変化(照度、温度)させる』

ということ。

急激な環境変化で枯れた例として

何年も元気にそだっていた植物が、引越しをしたタイミングで弱ってしまうことが良くあります。

これは、慣れた環境から急激な変化に耐えられないのが原因です。

 

順応させたらなぜ育てやすくなるかという数字の根拠が先程の表になります。

同じ植物を順応させた植物の光補償点は低くなっています。

わかりやすく光補償点の値をlxで表しています。

アルテシーマで  1524lx ⇨1090lx

ウンベラータで      979lx    ⇨     572lx 

ベンガレンシスで  662lx    ⇨    193lx

そしてこの表からも分かるように、照度が弱くても育てやすい種類は

ベンガレンシスなのです。

但し、生産者のお育ちによって1つ1つ光補償点は変わりますので種類で判断するのでなく

お育ちが重要ということになります。

今まで、私たち園芸業界は、過去の経験値で置き場所、植物の種類を決めてきましたが

今後は、数値でお伝えできるように

そして、品質基準が一目で分かるようにラベル化し

感覚のアナログから数字のデジタルに変えてお客様に的確なアドバイスして

枯らす人を一人でも減らしていきたいと思います。

これから少しずつ活動をお伝えしていきます。

cotoha 谷奥俊男