観葉植物に必要な明るさは「日中照明なしで読書できる」が基準

植物の光合成に使われる光。
部屋の観葉植物に日光浴をさせようと外に出していませんか?
実はもともと室内環境に順応している植物は、外に出す必要はないんですよ。
皆さんの部屋は明るい?
それとも暗い?
明るさは人によって感じ方が異なるため、「観葉植物のための明るさ」をきちんと把握することが重要です。
今回は、コトハの谷奥代表が、観葉植物を部屋で楽しむための「明るさのポイント」をご紹介します。

 

屋内植物と部屋の明るさ

 

観葉植物と言えば熱帯地域の植物。
だからサンサンと降り注ぐ太陽が好き、というわけではありません。
生まれが熱帯地域でも、専用ハウスで長く育っている観葉植物は数多く、光も屋内の環境に順応しやすくなっています。
コトハ店内も植物のそれぞれの特性に合わせて、明るさを工夫して生育しているんですよ。 そこで皆さんに気に留めて頂きたいのが、部屋の明るさです。
私たちも まずこちらを参考にしてください。
(写真:コトハ店内です)

 

●日中、照明なしで読書できる明るさが基準

●暗い場所に観葉植物を置く場合は、植物が必要な明るさを確保

 

みなさんの部屋、観葉植物を置く場所で日中、本が読めますか?

 

部屋は暗いとだめなの?

 

基本的なことですが、植物は光合成が行われることで有機物を作り成長し、すこやかさを
維持しています。
光合成は明るいところで行われ、暗い場所では行われません

詳しく見ると…
植物は光合成で二酸化炭素を吸収しています。
二酸化炭素の吸収速度(単位時間の光合成量/1分、1時間あたりでどれぐらい光合成をしたか)が大きければ、光合成が活発に行われていることになります。

つまり二酸化炭素の吸収速度がマイナスだったら、呼吸を行い、二酸化炭素を放出していることになり、光合成は行われていない。
これは暗い場所ということになります。
栄養の生産や成長という観点で、明るさは必要というわけです。
大切な観葉植物のために、部屋の明るさを確保してくださいね。

 

必要な明るさのポイントは2つ

 

ここからは少し専門的、でも身近なお話です。
普段私たちは、部屋が暗ければ電気をつける。
観葉植物も部屋、つまり置く場所が暗ければ明るさをプラスする必要があります。
そこで、観葉植物が理想とする明るさのポイントは2つ。

 

その① ルクスの把握

植物に大事な明るさは、照度(ルクス)で把握するとイメージがつかみやすく、お手入れをする時に効果的です。
ルクスとは、光に照らされた面の明るさのこと。
この「面」がとても大事
なぜなら観葉植物は一部だけ光が当たり、それ以外は当たらなければ育ち方に差が出てしまうからです。
光はポイントではなくまんべんなく照らす面の明るさを示すルクスを把握しておくととても便利です。

 

その② 植物育成ライトが活躍

部屋の明るさが足りない、太陽の光の代用になるのが照明ライトです。
植物育成ライト、LEDライト(電球タイプ)、ハロゲンライトそして蛍光灯があります。
お勧めは部屋の順応、光の強さ、光が当たる範囲、使いやすさを考えるとLED電球タイプです。
昼間、電気をつけないと読書ができない環境であれば、照明ライトは常備してほしいアイテムです。

 

観葉植物が育つ照度(ルクス)

 

こちらでは観葉植物と明るさについて、具体的にみていきましょう。
まず、観葉植物が育つ照度は、500ルクスから1000ルクスと覚えてください。
次を参考にしてみると、イメージがつかめますよ。

 

夜のリビング      :150~300ルクス

百貨店売り場      :500~700ルクス

パチンコ店内      :1000ルクス

曇りの日        :10,000ルクス

晴天午前10時・午後3時:35,000ルクス

 

1000ルクスって明るいですよね。
観葉植物にはそれだけの明るさが必要なものもあるのです。
皆さんの部屋、朝、昼、夜、それぞれ何ルクスか把握しておきましょう。

 

 

部屋の明るさ+LED電球

 

観葉植物を置く場所、部屋の明るさが500ルクスを下回るようでしたら、照明ライトで補光しましょう。
照明は取り付けやすい場所にセットしてください。
植物用ライトのかわりに、一般家庭で使われるLED電球でも問題ありません。

ライトは植物から近い距離で照らすと、明度(ルクス)がアップします。
つまりライトを近づければ明るくなり、遠ざければ暗くなります。

例えば、60WのLED電球の場合、1mの距離から照らすと約480ルクスになります。
また照明ライトを植物に当てる時間は、500ルクスから1000ルクスであれば、
6時間から8時間、照らすとよい
でしょう。

写真は、コトハ店内の一部です。

 

まとめ

部屋の明るさは観葉植物の成長や生育を決定づけることが、今回の記事でおわかり頂けたと思います。植物に適切な明るさを与えられるように、毎日の観察を忘れずにしてくださいね。

京都 植物専門店COTOHA